膝に痛みがある人は、整形外科や整骨院などで"筋力が弱くなっているから痛みが出ている"と説明を受けて、トレーニングに励む方がおられますが、それでは逆効果の場合があります。
膝の痛みの影響で筋力が低下している場合もありますが、膝に痛みが出ている原因は、関節の動きが悪くなっていたり関節自体の硬さが原因の場合が多いです。また、正しい歩行ができていないことから、体重が偏った箇所へ掛かってしまう事で、周囲の靭帯や筋肉、関節に炎症を起こすため痛みが出てしまいます。他にも股関節や足首の動きが悪いことから膝に負担が掛かった結果として、痛みが出ていることも考えられます。
まずは、膝の正しい動きを再獲得する事が重要です。膝関節の正しい動きは、立っている状態から軽く膝を曲げるときにスネの骨が少し内側に捻れてきます。膝の動きが悪い状態では、外側に捻れたり、内側に捻れる動きが遅れたりします。
膝関節は歩行において、膝関節を内側に捻ることで膝関節を曲げやすくし、衝撃を吸収する役割があります。外側に捻れてしまうと膝が曲がりにくくなり、衝撃を吸収できないばかりか膝の変形を進めてしまいます。
膝関節の動きは上下の関節からも影響を受けるため、股関節や足首の動きを見る必要もあります。
次に関節自体の圧縮(関節のスペースが少なくなっている)を改善する必要があります。膝に痛みがある人は、少なからず膝に負担をかけ続けている、もしくは膝に負担をかける歩き方をしているので固くなってしまっている事が多いです。
筋トレをするということは、関節にさらなる圧縮をかけてしまうため悪化してしまいます。なので、周囲の筋肉や関節をゆるめる(リリース)事が重要になってきます。
膝の正しい動きを再獲得したり、膝関節自体の圧縮を改善するアプローチは、専門家にしかできませんが、ストレッチはご自身で行う事ができます。
痛みが出るほど強くやる必要はないので、筋肉がストレッチされている感覚が出る程度に太もも前のストレッチを行いましょう。無理はせずに少しずつやるようにしてみてください。
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