走る時や階段を登る時、自転車のペダルなど足から地面もしくは自転車のペダルなどに力を伝える時は、つま先で蹴らない事が重要です。
つま先で蹴ろうとする事で、膝を伸ばす大腿四頭筋というもも前の筋肉が優位に働きます。その使い方をずっとしていると膝関節の磨耗が早くなり、膝に痛みが出たり、変形を起こしやすくなってしまいます。スポーツの場面においても膝の靭帯などの怪我が増えるだけでなく、重心のコントロールが不十分になりパフォーマンス的にも向上しにくくなってしまいます。
本来、一番パワーを発揮する筋肉はお尻の筋肉であり、股関節の伸展(股関節が曲がっている状態から伸びる動き)が主になります。股関節のパワーを出しやすくするのが、踵を踏むという力の伝え方です。
踵を踏むという感覚は、すねの長軸方向に力を伝えるベクトルになります。その結果、股関節の伸展の力発揮が優位になり、お尻の筋肉を使うことができます。
踵が地面についていない場面でもこの考えは変わりません。階段の踏面が狭く踵が出てしまう場合や自転車のペダルなどの場合でも、結果的につま先を通して力は伝わりますが、力を発揮する方向はすねの長軸方向で“踵を踏む”意識をします。
スポーツでのダッシュや動き出し、押し合いなどこの使い方ができれば、全くパフォーマンスが変わります。その場で飛躍的に向上します。ぜひ試してみてください。
足首がふにゃふにゃの状態では力が逃げてしまうので、爪先を少し上に向けた状態で固定する事で、股関節のパワーをダイレクトに地面に伝えることができます。
今回は少し難しい内容でしたが、階段を登るときに膝が痛い方や自転車で足が太くなりたくない方、スポーツでの怪我を防ぎたい方、スポーツでいい結果を出したい方には大切な身体の使い方です。
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